手話は言語
事務パートタイマーの玉置です。
今年の5月から社会法人美熊野福祉会の手話奉仕員養成講座を受講しています。
手話は「手や身体・表情」で表し、「目」で見て理解することばです。
『ことば』
英語やフランス語、中国語、韓国語などと同じ『言語』なんですね。
日本語以外に第二言語を身に着けたいと思っていて、手話を選択しました。
講座に来られているのは、現役で仕事をされている人がほとんどで、
その方たちとも友達になりたいし、
なにより手話で伝えあう楽しさを知り、地域のろう者と
手話で日常会話ができるといいなと思いました。
講師はいつも二人で、ろう者の講師の先生(大阪、愛知、和歌山、新宮)が講座を進め、
通訳講師がサポートでついていてくれます。
全講座37回の内、今、中間地点まできていて、
講義の内容は、手と顔の表情が動いているだけでサイレントです。
先生の一挙手一投足(足はないけど)を見逃さないように皆必死です。
しかし、驚いたのが、手話の世界にもご当地バージョン(つまり方言のような)があり、
標準手話の他に和歌山手話も覚えないといけないことです。
教材にはDVDがセットされているのですが、それもサイレントで解説もなしです。
奉仕員なんて私には程遠く、音のない世界に四苦八苦しています。
ろう者が聞こえない、聞こえにくいことで困ること
・聞こえないことが外見から判断できないので、困っていることが周囲の人に気づいてもらえない。
・放送や呼びかけにも気づかない時があり、無視されたと周囲から誤解を受けることもある。
・聞こえないため、必要な情報を得られにくい。
・会話が困難なため、緊急時など不便さを伝えることが困難。等々
ある日の講座で、健康に過ごすために気をつけていることを一人一人が発表したとき、
健常者だったら、すぐわかる
早寝早起きをする。
休肝日を作るなど。
指文字で、は・や・ね・は・や・お・きを表現しても、
先生から早寝とは何?早起きとは何?と
根本がわからないと質問されました。
まして、休肝日なんて、何かを休むことはわかるけど、
どんな状況かは想像つかないと言われました。
早寝早起きは「9時に寝て、5時に起きる」と表現したら
「早いね~。なんとなくわかった」と。
休肝日は、月曜に酒飲む。火曜酒止める。
毎日飲むのは健康に悪い。と表現したら「あぁ~」と言ってもらえました。
手話は英語の語順とよく似ていて、主語、動詞、目的語のような会話をしないと
ろう者には理解してもらえないということも学び、
毎週『目から鱗』の体験をしています。
只今、入門編を終え
いよいよ10月から基礎編に入ります。
私の現在の手話レベルは、英語に置き換えると
This is a pen.
My name is Tamaki.くらいで、日常会話には全く役に立ちません。
果たして手話を理解して皆さんに付いていくことができるのか?
ろう者の友達ができるところまでいけるのか?
新宮市には手話言語条例があり、
この条例は「手話が言語である」ことを知り、手話とろう者について理解してもらうことで、
互いに支え合って暮らすことができる地域社会の実現をめざして2019年4月1日に制定されたそうです。