予定に振り回されないために

こんにちは。アスカの田中です。
変化の中で、あらためて「チーム」と向き合った一年。
この一年を一言で表すとするなら、「変化の年」でした。
ここ10年、毎年何かしらの変化はありましたが、その中でも今年は、間違いなく一番大きな変化があった一年です。
私自身、仕事や生活の拠点を和歌山県新宮市から京都へ移しました。
それに伴い、会社には「代表取締役代行」という新しいポジションを設け、組織構造やチーム編成も大きく変わりました。
正直に言えば、不安がなかったわけではありません。
これまで自分が担ってきた役割を手放し、任せるという選択は、簡単なものではありませんでした。
それでも、当社にはこれまで積み重ねてきたカルチャーがあります。
理念、クレド、コミュニケーション。
それらが、私が現場を離れたあとも、しっかりと息づいていました。
それぞれが自分の役割を全うし、新しいチームとして一歩を踏み出してくれたこと。
その姿には、何度も救われました。
一方で、今年一番迷い、苦しかった時期もありました。
当時、組織を支えてくれていたNo.2とリーダーが、結果的にチームを離れることになった時期です。
今振り返ると、それは自分の未熟さが招いた出来事だったと感じています。
役割と責任、裁量の渡し方。
そこを曖昧にし、不透明にしてしまったことで、相手を苦しめてしまった部分があった。
「知っている」「できる」では意味がない。
「やっていることが大事だ」と普段から言っているにもかかわらず、自分自身が行動に移せていなかった。
また、言葉を尽くして伝え切れていなかった。
未来が見えない状況をつくってしまったのは、間違いなく私の責任でした。
組織でも、仕事でも、人生でも、
思い通りにいかない時期は誰にでもあります。
そのときに、何を手放し、何を信じるのか。
今年の経験は、私にとってその問いを突きつけられる時間でした。
それでも、チームは前を向いてくれました。
変化に戸惑いながらも、残ったメンバーが踏ん張ってくれた。
「明日からも頑張ろう」と思ってくれたことに、何度も心を救われました。
新しいポジションに就いた代表取締役代行の西を中心に、今のチームは本当によく向き合ってくれています。答えのない決断や、厳しい判断を迫られる場面でも、逃げずに考え、選択し、前に進んでくれている。
経営というのは、時に矛盾するものを同時に扱わなければなりません。
志と経済。
情熱と合理性。
自由と規律。
本来であれば相反するこれらを、目を背けずに直視し、バランスを取りながら進めている。
今のチームを見ていて、そう強く感じています。
新しい環境を受け入れ、むしろ変化を歓迎し、挑戦してくれる。
その姿を見て、「このチームなら、もう一度進める」と思えました。
今年、当社は一本の軸を大切にしながら、もう一本の新しい軸に種を植えました。
この「種植え」は、2025年でひと区切りついたと感じています。
来年2026年は、その二軸で、新しい一歩を踏み出す年にしたい。
変わらないことは、後退です。
だからこそ、変わり続ける覚悟を持って、これからも挑戦していきます。
当社の経営のど真ん中にあるのは、いつも「人」です。
一人で進む一歩ではなく、十人で進む一歩。
そのほうが、遠くまで行けるし、強い。
来年も、チームとともに、前に進んでいきます。
今年一年、本当にありがとうございました。
